スパコンの声
「今までこんな素晴らしいナレーションはなかった」と制作者達を感激させた女優の小林さやかさん。
見学者向けスーパーコンピュータ(スパコン)の説明映像を作ることになったBuちゃん。制作者に「ナレーションでご希望はありますか?」と聞かれ、大胆にも大好きな韓国ドラマ『トンイ』のイニョン王妃様をお願いしちゃったのだ。
なんと、すんなりとOKして頂けたそうで、Buちゃんは、その日から目がハート、口元はゆるみっぱなし。「収録に誘ってもらっちゃった~」と舞い上がっていた(きっと血圧も上がった)。
そして収録当日はスキップで浮き足立って出かけた。その姿はジャニーズ・コンサートに出かける女子高生そのもの。
小林さやかさんは、小柄で可愛らしく、実際の声もその姿に似合う可愛いらしい声で、「王妃様と全然違う声」だったそうだ。
予習はばっちり、わからないところは事前に確認と、Buちゃんは感心ばかり。
小林さんは、たくさんの映画やドラマを吹き替えてらっしゃるが、言われるまで同一人物とはわからないくらい役の雰囲気が違う。
小林さんにどの声でナレーションを入れるか聞かれて、Buちゃんはもちろん「『トンイ』のイニョン王妃様で」とお願いしたそうだ。
小林さんは「見て下さってるんですね(^^)」と喜んで下さったそう。(見てるなんてもんではない、『トンイ』命だ)。
「すごいんだよ!急に声が王妃様になったんだよ~」コナン君の高山みなみさんのように、普段の声と台詞の声と全然違うらしい。
「途中で『声が割れたけど取り直しますか?』って制作者が聞いたとこがあったんだけど、そこは王妃様まんまで良かったから、そのまんまにしてもらったんだ~。素晴らしかった~
もう最高!」とBuちゃんは興奮が冷めやらない。
息継ぎなどのほんのわずかなズレは、制作者が瞬時に機械で合わせてしまうそうだ。そのため録り直しはほとんどせずに済むという。
見本を少し聞かせてもらった。小林さんの声は、可愛すぎるアニメ声ではなく、優しすぎず、厳しすぎず、専門用語はとても聞き取りやすく、説明はドラマチックだった。声が割れたというより、気合いが入ったところはかっこ良く感じるほどだ。
「将来ノーベル賞を取る子供が見るかも知れないので」と小林さんに映像を作る意味を話したそうだ。ぴったりの声だと思った。
「小林さん、『スパコン』のことを『パソコン』て言っちゃってね だけど、ぼくもときどき『次世代のパソコン』て言っちゃうんだよね
」
こんなに素晴らしい物になったのは、小林さやかさんが女優でもあるから。ナレーターの枠を超え、文章を読むだけでなく、役作りをするからかもと、制作者たちが話していたという。小林さんは、次世代を導く『スーパー声優』さんなのだ。
舞い上がりすぎて「写真も、サインももらうの忘れた~」とBuちゃん。
「王妃様と仕事でコラボなんて、今の仕事じゃ考えられないことだったんだから、また『トンイ』見て、ますます応援しようよ」と慰めながら、私も今度はぜひ、舞台を見に行きたいと思った。
写真:パソコンのないローマ時代、1cm四方に色タイルをカットし、手で並べて作られた巨大なモザイクの床。
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